透明な輪

色の無い透明な輪の中
少年は
目に映らないものに気づかない

少年は

世界の変化に気づかない

知らず知らずのうちに
迷い込んでしまったのは
この世の果てなのか

この世にの果てなのか

掛け間違えたボタンのように
繋がってしまった出入り口が
見慣れた景色を歪めてゆく
後戻りできないほど歪めてゆく

流れの途切れて道は
もうどこにも繋がらない
少年はだた
漂うだけになる

出口の無い箱庭
今は、もう辿りつけない場所
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