ハッピーエンド

何かが望んだ世界を
望まぬ貴方が壊した時
誰にも知られず終わる物語

冷えてしまった手を
暖める温もりを
探す事をやめて
暗い淵に
独り佇んだ

信じて
守った光さえ
沈み込んでいく心
照らしはしない

誰かを出し抜いて
生きる事が正義と
成し遂げる時まで
きっと信じていても

「本当に誰もが幸せになれると思ってる?」
絡みつく黒い影
歪んでは貴方に囁く

何かが望んだ世界を
望まぬ貴方が壊した時
誰にも知られず終わる物語

その手に掲げた理想で
多くの悲しみ積み上げては
報われることの無い話を紡いだ

乾いた風の中
語り継がれていった
貴方のお話は
一人歩きしてゆくよ

どうして
真実も知らずに
人々は褒め称えてしまうのだろう

「平等な幸せそんな御伽噺信じてる?」
叶えられる願いは
初めから数が決まってる

何かが望んだ世界を
望まぬ貴方が壊した時
誰にも知られず終わる物語

その手で奪った全てが
貴方の世界を満たすほどに
歪みが広がって理想を蝕む

貴方が望んだ世界を
望まぬ何かが壊した時
誰にも知られず終わる物語

刻まれ続ける変化は
名も無い誰かを祭り上げる
そうして世界は
また時代を変えてく
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