深夜潜水

夜になっても眠らない僕と街の灯りは
ひっそり冷えた深海底をゆらりゆらす深海魚
遠く頭上にさぽっかり、そうしてひんやり浮かぶ満月は
ひっそり冷えた深海底 その水面の目標点です

繁雑と享楽と遊泳する耳鳴りと
光を背負った残像と
思い出しては息ができない

夜闇の潜水艦
今夜僕はどこまで泣かずに記憶を追えるだろう

夜でもなきゃ気づけない
視力だけでは生きれない
今夜あんたが立てた低周波
大人しくあたしは呑まれてみよう

一瞬も永遠でまっさら平坦も抑揚で
突っ立ってるだけで世界の方が駆け巡っていく
全部聴いて具象化しただけ
あんたの歌を

ここまできたならエンジンを止めて
どこまで行けるか 後は任せよう

夜闇の潜水艦
今夜僕はどこまで泣かずに記憶を追えるだろう

夜闇の潜水艦
サーチライトじゃ照らし出しきれない世界がそこにある
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