満海

願った分だけ
この空は遠くて
人間の体に
翼はないと知った

こんなもんじゃないと
貴方が一番貴方を知っている

どこへ向かい 何を残す
全てを許したい
満ちてゆく 海を誰が
責められるだろう

強くあるだけが
生き方じゃないけれど
貴方のその手足は
何の為に生えている

開け放たれた窓に
まぶしい程の朝日が差し込んでく

どこへ向かい 何を残す
全てを許したい
満ちてゆく 海を誰が
責められるだろう

どこへ向かい 何を残す
全てを許したい
満ちてゆく 海を誰が
責められるだろう

流れ着いて 抱(いだ)かれてく
生まれた地を背にし
満ちてゆく 海を誰が
責められるだろう
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