ギター月夜

山に咲く花 色悲し
海で鳴く鳥 歌悲し
町にいてさえ 寂しいものを
なんではるばる 旅を行く

忘れられない 胸の傷
忘れようとて 旅行けば
雨の港の 日暮れの駅も
泣いて別れる 人ばかり

空の鳥には 巣があれど
若き愁いの 宿もなく
ひとり爪弾く ギターの歌に
遠いこだまが 涙ぐむ
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