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荊姫

 
荊棘の森、孤独に落ちた城が
沈黙のまま誰の声も聞かずに
湿った夢の続きを歌い続け
歳月を知らぬ私を囲っている。

眠りの淵の中、囁かれた愛さえ
長い子守唄のように聴こえてしまうの。
貴方は誰なの? 知らないわ。

過ちへと手を伸ばして貴方は見失う。
触れるべきものは他に居るはずでしょう?
私を揺らしたいのなら愛を込めてキスを頂戴な
口先だけにならないで。

荊棘の檻、孤独に嘆く城が
歳月を知る貴方を囲っている

眠りの淵の中、囁かれた愛さえ
長い夢のような微睡みに飲まれていく。
私は誰なの? 答えてよ!

過ちへと突き落として私は見失う。
刺さった紡錘はまだ傷跡を残して
私の目醒めが見たいなら愛を込めたキスを頂戴よ
すべてを消し去るまで深く。

帰り道を荊の柵で塞ぎ
貴方を呼ぶ声も居場所も何もかもを手の届かぬように
誰の目も触れぬ場所へ

過ちへと手を伸ばした貴方は見失う
戻るべき道を、守るべきものすらも。
私を濡らしたいのなら愛を込めてキスを頂戴な
口先だけならいらない

過ちへと突き落として私は見失った
刺さった紡錘がまだ指先を苦しめて
貴方が受ける報いなら私が用意してあげるから
愛を込めたキスで起こして。