おまえ

あなたひとりの 体じゃないと
そばに寝る子を 指でさす
薄い陽ざしの 裏町ぐらし
酒でまぎらす 昨日今日
苦労かけるね おまえ おまえ
すまないな

惚れたおまえと 手をとりあって
登る浮世の 九十九(つづら)折り
息をきらして 一杯二杯
飲んでみちくさ かくれ酒
苦労かけるね おまえ おまえ
すまないな

あなた真面目に 暮らしていれば
春は来ますよ きっと来る
胸がじんとくる 泣かせやがって
抱けば折れそな 細い肩
苦労かけるね おまえ おまえ
すまないな
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