ノラ猫と少女

ふわりふわり舞ってる 白い雪の上
冷たい地面に一人座り 空を見上げてた
僕は爪をたてては 優しさから逃げて
うまく甘えられなくなった黒いノラ猫

避けてゆく人波 孤独には慣れてる
いつも強がっていた

キミだけは僕を見て立ち止まって
笑顔で声をかけた
噛み付いても包んでくれた
心休まる場所を見つけた

巡る巡る月日は 僕の心変えた
悲しみ抱えるキミの隣 守りたくなった
痛み重ねて 一つ 素直になれると
前を見て生きること 教えてくれた

ある朝少女は 僕の傍で泣いた
窓の外に出たいと

キミは僕を抱きしめてそっと
雪を見て目を閉じた
一粒の涙 雪の中に
まるで溶けてゆくようだった

あの日と同じ雪の舞う夜に
気が付けばまた一人
キミとの想い出が空から
落ちてくる 柔らかく

どんなに他人(ひと)から非難されても
わかってくれる愛が
必ず一つはあることを
信じられる 今ならば
もう一人じゃない
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