男の舞台

男素顔を 化粧にかくしゃ
浮かれ舞台の 幕があく
花よ花よと もてはやされて
きょうもせつなや 舞扇

恋に生きよか 芝居に死のか
乱れ心に 夜の雨
役者稼業(かぎょう)に 哀しく生きりゃ
泣けというのか 三味(しゃみ)の音

下座(げざ)の囃子(はやし)に 舞台が変わる
舞台ばかりか 運命(さだめ)まで
浮世嵐(うきよあらし)を 忍んで耐えて
男花道 ひとり行く
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