瀬戸の港

瀬戸の港が しぐれる夜は
連絡船の汽笛に 吐息がまじる
明日の夢より
今夜の夢が あぁ、欲しい
肩をだかれて 飲んだ日の
嘘が恋しい 露地あかり

あれは大島 通いの船か
ひとりぼっちに 夜風がしみる
信じたいのに
すがればいつも あぁ、消える
つかみきれない しあわせに
苦労なじみの 泣きぼくろ

春はいつ来る 瀬戸内つばめ
飛んでおいでよ ネオンの町に
お酒ならべて
とまり木あたり あぁ、ひとり
生きるつらさに 泣けそうな
星が流される 瀬戸港
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