ベンチ

公園のベンチに 僕を預けたんだ
公園のベンチは 何も言わなかった
大事な時間だけ そっと置いていった
思い出になる前の 時を置いていった

公園のベンチで 怪しい取引が
公園のベンチで 愛を語る男女が
老人は一休み 犬は待ちぼうけて
公園のベンチは 誰かを待っていた

かじかんできた体と 蘇りそうな 思い出の数
さりげなく さりげなくも 忘れることをまた 覚えていこう

未来の話しようよ 忘れてたこと
大事なこの瞬間も 年をとってくのかな

公園のベンチで 愛を見つけたけど
公園のベンチに 何を忘れたんだ
なかなか探し出せずに 背中を預けたんだ
公園にはとうとう 僕らだけになった

夜になってく公園で なぜだか突然 泣きたくなった
さりげなく さりげなくも 忘れることをまた 思い出さなきゃ

描く夢の扉は 開いてるかな
幸せは街を照らして 僕を照らしてく
大事なこの瞬間も 年をとってく だから
未来の話しようよ 忘れてしまうまえに
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