放浪う…ままに

望郷が空(むな)しさを連れて
一杯の酒に涙ぐむ
放浪(さすら)うは風のいたずらか
燃え尽きた夢の抜け殻よ
誰のため 生きてゆくのか
誰のため 死ねと言うのか
希望があれば生きる力は
誰にも負けない
酒よ今夜も 俺の痛みを
いやしておくれよ

故郷は帰らない今も
靴をぬぐ場所があけてある
おふくろがあの日泣いていた
思い出が胸をしめつける
人として 情けは深く
人として 涙は熱く
愛した女(ひと)の傷跡さえも
抱いて生きてゆく
星よ今夜も 俺の心を
照らしておくれよ

誰のため 生きてゆくのか
誰のため 死ねと言うのか
行く先よりもふり向いた時
道はそこにある
風よ今夜も 俺の涙を
かくしておくれよ
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