男の挽歌

鳴りだした汽車の笛(ふえ) 時計の針見れば
くもる窓くもる目に 溢れる想い
遠くなる故郷を せつなく振り向けば
街灯りまたひとつ 消えては浮かぶ

北風が裏通り 流れるあの挽歌
故郷を偲(しの)ばせる 流行(はや)りの歌か
温かい母の胸 優しい掌(てのひら)を
思い出すこんな夜は 涙にくれる

降り出した走り雨 さえぎる傘もない
寂しさに酔いどれる 屋台の酒よ
人の世の苦しみや 男の生きざまを
なぁ親父教えてよ 彷徨(さまよ)う俺に

人の世の苦しみや 男の生きざまを
なぁ親父教えてよ 彷徨う俺に
彷徨う俺に
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