かずら橋

誰が架けたか この山間に
手編み つる草 かずら橋
谷の背に咲く 一輪挿しは
眩しすぎます 私には
岸の向こうが 霞みます

またの逢瀬は この山間に
今も佇む かずら橋
越えて行くのは 大歩危小歩危
浅瀬早瀬の 瀬の音に
心ばかりが 先に行く

剣下ろしの この山間に
風が鳴ります かずら橋
人の住む世の 愛しさ知って
揺れる思いで 綱渡り
女の一途は 命懸け
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