浜あざみ

これから何を 生き甲斐に
生きればいいと 言うのでしょうか
貴方を奪って 行く船の
霧笛を見送る 北岬
まるで心を 読んでるように
浜あざみが 風に泣く

信じるままに 許したが
遊びの恋に する気でしょうか
波間にまたたく 浮標(ブイ)のよに
命を燃やした 岬宿
壁の竹筒 一輪挿しの
浜あざみが 散っていた

哀しいけれど いつまでに
答えを出せば いいのでしょうか
このまま待つのか 忘れるか
二つに一つの 北岬
花に言葉は ないはずなのに
浜あざみに ひとり訊く
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