あの娘が泣いてる波止場

思い出したんだとさ
逢いたくなったんだとさ
いくらすれても 女はおんな
男心にゃ わかるもんかと
沖の煙を 見ながら
あゝ あの娘(こ)が泣いてる 波止場

(セリフ)
「なによ、マドロスなんて
浮気で邪険で薄情で…
でも…会いたいのよ」

呼んでみたんだとさ
淋しくなったんだとさ
どうせカーゴの マドロスさんは
一夜(いちや)泊まりの 旅の鴎(かもめ)と
遠い汽笛を しょんぼり
あゝ あの娘は聞いてる 波止場

(セリフ)
「もう大丈夫よ。涙が涸れちゃ
ったの。私、泣いたりして馬鹿ね。そう、
悟ったの。そしたらわかったの。
だから待つ気になりました」

涙捨てたんだとさ
待つ気になったんだとさ
海の鳥でも 月夜にゃきっと
飛んで来るだろ 夢ではろばろ
それをたよりに いつまで
あゝ あの娘がたたずむ 波止場

(セリフ)
「あなた、どうぞご無事で
早く帰ってきて!待ってるわ」
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