朱い朱い海に くらげのようにとろけてゆく太陽
君がすぐにどこかに行かないように 手を握ろう
もうすこし動かないで 胸の鼓動静まるまで

まだ幼い闇のむこうに 星たちが浮かびあがり
君は群青(ぐんじょう)に吸い込まれるように 消えてゆくの
わかるよ これ以上は もういっしょにいてはいけないと

嵐の夜の波のように 見えない何かにおびえて
道の前で 迷い 立ちどまっている
なくすものに はじめて気づいているから

すがりたい人も 待つ人も全部 なくしてしまいたい
本当にひとりきりになって さまよってみたい
そんな勇気のない 自分を笑ってまた嫌になるよ

寄せてはかえす波のように いつでもゆらゆら揺れている
安らぎも不安も 消えることはない
他人(だれか)を見つめて みんな生きているから

僕が おぼれてるのは よけいなものの海なんだろうか…

まばたきほどの時に沈む 人を幸せにできる鍵があるという

なにもかも愛してみたい 大きくこの腕を広げて
本当は君をまるごと 包んでみたいよ
そして無限の海を潜ってゆきたい
もっと奥へ…
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