白髪

考え過ぎて不眠症
それでも仕事は山積みで
経費で遊びまくる上司と
敬語の使えない部下の狭間で

玄関の前で深呼吸
家庭に仕事は持ち込みたくない
にっこり笑って「ただいま」
何も知らずに君が「おかえりなさい」

「ねぇねぇあなた
白髪が一本生えてるわ」
「そりゃまた困った!
とはいえ記念にとっておこう」

いずれは子供も生まれるだろう
年金はそんなにもらえないだろう
未来に少し不安を抱いても
今はあくせく働くしかないじゃない!

「ねぇねぇあなた
本当は色々大変なんでしょう
元気になるように
サムゲタンでも食べに行きませんか?」

そんな君の優しい言葉で
僕は明日もがんばれるんだ
白髪が増えて年老いても
君とこうして笑い合えればいい
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