水の中の小さな太陽

古い映画の様に 冬の陽が差し込む部屋
壁ぎわに寝返る背中
モンローに似たあなたが 昔 聞いた歌を歌う
胸の中でかみしめると すっぱくて泣けてきた

真冬のライムは太陽に
背を向けた恋人たちの セ・ラ・ヴィ(これが人生)
西陽の中でとめどもなく 堕ちてゆく
まどのしずくに時をまかせて

琥珀が風に溶け たそがれのベルベット
わたしは今ケダモノで あなたはヴァンパイヤ
ほんの少し知恵のついた
野生をどうか保護して下さい
太陽が登るまで

真冬のライムは水の中で
泳いでる恋人たちが 迷子になって
燈し火の見えるキッチンの まどに立ち
虚ろにあたためた太陽

ゆるいカーブをきって 満月にとびこんで
音もなくこうもりが インク色ににじんでく

真冬のライムは太陽に
背を向けた恋人たちの セ・ラ・ヴィ(これが人生)
西陽の中でとめどもなく 堕ちてゆく
まどのしずくに時をまかせて

真冬のライムは水の中で
泳いでる恋人たちが 迷子になって
燈し火の見えるキッチンの まどに立ち
虚ろにあたためた太陽
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