「手紙を書く癖」は“ひごさつま”流・「木綿のハンカチーフ」…!?

 2015年の夏に始動した“ひごさつま”というアーティスト、ご存知でしょうか。 熊本県出身の女性シンガーソングライター・中村千尋と、鹿児島県出身でロックバンド<ボヤケルズ>のボーカル・わかまつごう、この男女二人によるデュエットが“ひご(肥後=熊本)さつま(薩摩=鹿児島)”です!彼らの魅力は何と言っても、相性バツグンの歌声と老若男女に愛されるメロディー。どこか懐かしく、だけど新しい。そんな音楽を届けるひごさつまを、今日のうたコラムでご紹介いたします♪
 
 ひごさつまは、来たる6月29日に待望のデビューミニアルバム『ひごさつま恋愛論』を初の全国リリース!その収録曲の中でも最も注目したいのが、昨年九州で大ヒットし、ひごさつま旋風を巻き起こしたという名曲「手紙を書く癖」です。この曲は二人のレーベルメイト、大阪出身3人組ボーカルユニット“ベリーグッドマン”のリーダーRoverをプロデューサーに迎え作り上げた自信作。わかまつごうと中村千尋の歌声の掛け合い、そして、男女の心情が互いに綴られた歌詞に注目して聴いてみてください!

せわしない街の中で 何とか暮らしています
そのうち僕もこの街に 溶け込んでしまうのかな

君の夢寄り添えずに さよならする事を選んだ
静かな街であたしは 君の過去になるのかな

二人が歩む道別れてしまったけれど
心離れられず 今も 今も

君だけを 君だけに 君だけは
君となら 君ともう一度
心の封を開けてみたら君ばかりだった
本当は分かっていたけど
忘れたフリをしていた
「手紙を書く癖」/ひごさつま

 夢を追って都会へ飛び出した彼と、その夢についていくことが出来ず“別れ”を選び地元に残った彼女の気持ちが綴られております。離れても尚、互いに想い合う二人。けれど、同じ場所にしゃがみこんでいるのではなく、最後には<君との日々にありがとう>と、なんとか前に進もうとしているそれぞれの姿が見えてくるようで、胸がジ〜ンとしてしまいます…。また、ひごさつまはミニアルバム『ひごさつま恋愛論』にアノ不朽の名曲「木綿のハンカチーフ」カバーも収録しておりますが、「手紙を書く癖」は“ひごさつま流”「木綿のハンカチーフ」でもあるように感じませんか?

恋人よ ぼくは旅立つ
東へと向う列車で
はなやいだ街で 君への贈りもの
探す 探すつもりだ
いいえ あなた 私は
欲しいものはないのよ
ただ都会の絵の具に
染まらないで帰って
染まらないで帰って
「木綿のハンカチーフ」/ひごさつま

 「木綿のハンカチーフ」もまた、都会へ行った彼と、地元に残った彼女という関係が描かれていますよね。しかし、この二人の場合は最初から“別れ”を選んだのではなく、彼女はしばらくのあいだ<染まらないで帰って>と彼をけなげに待ち続けます。いわゆる遠距離恋愛ですね。ただ、心配していたとおり彼はどんどん都会に染まっていき、最後には<ぼくは帰れない>と結局“別れ”に行き着いてしまうんです…。
 
 「手紙を書く癖」の彼は冒頭で<そのうち僕もこの街に 溶け込んでしまうのかな>と歌っていますが、もしかしたらこの「木綿のハンカチーフ」の歌の男性を思い出し“僕も”と自分を重ねたのかもしれない…。と、そんな妄想も膨らんでしまいました。ミニアルバム『ひごさつま恋愛論』を手に入れた方は是非、「木綿のハンカチーフ」と「手紙を書く癖」を続けて聴いてみてください!尚、歌ネットでは収録されている全6曲の歌詞がすでに先行公開されておりますので、こちらもチェックを♪

◆デビューミニアルバム『ひごさつま恋愛論』
2016年6月29日発売
通常盤 AMHG-0002 ¥1500(税別)

<収録曲>
1.すきすきマーチ
2.フェリー
3.手紙を書く癖
4.オレンジ
5.木綿のハンカチーフ
6.メモリアル