無駄金をつぎ込んでゲーセンのぬいぐるみくれたの。

 2018年4月4日に“コレサワ”が1st“ぬいぐるみ”を発売しました!こちらは、自身のキャラクターである【れ子ちゃん】というクマと、人気キャラクター【コントロールベア】とのコラボ作。そして、そのぬいぐるみの“おまけCD”として収録されるのが新曲「君とぬいぐるみ」です。4月4日よりiTunes、レコチョク他にて配信もスタート!

無駄金をつぎ込んで
ゲーセンのぬいぐるみ取るなら
普通に買ったほうがきっと安いよ
「君とぬいぐるみ」/コレサワ

 この歌は、UFOキャッチャーでまさに【れ子ちゃん×コントロールベア】の“ぬいぐるみ”を取ろうとする<君>と<あたし>の物語を描いたリア充ラブソング!みなさんも、ついついゲーセンで無駄遣いをしてしまった経験ってありませんか? もちろん<普通に買ったほうがきっと安い>のはわかっている…わかっているけど…大切なのは<無駄金>かどうかだけじゃなかったりするんですよねぇ。

今月はやばいと言っていたから
誕生日期待してなかった
焼肉で済まされても別に
来年倍返しね それでよかったのに

帰り道 繁華街 ゲーセン 眩しい
君は悪い顔して走り出した
箱の中にいたのは 前に好きだと言ったあいつだった
「君とぬいぐるみ」/コレサワ

 今日は<あたし>の<誕生日>です。だけど今月<君>は金欠…。だからプレゼントも<期待してなかった>し、実際に用意もされていなかったのでしょう。それでも彼女は、文句を言うわけでもなく、しかも<来年倍返しね>と言う冗談に交えて、サラッと(来年も一緒にいてよね)と可愛らしい愛情も伝えているのです。この関係性から、お互いに気を遣いすぎない二人の居心地よい関係性がわかります。

 ただし、彼女の誕生月だと知っているくせに貯金もせず、焼肉で済ませても怒られないだろうと甘えている<君>は若干のダメ男なのかもしれません。そんな彼が、帰り道のゲーセンで<あたし>が<前に好きだと言ったあいつ>=“ぬいぐるみ”目がけて走り出したのは、きっと事前計画ではないでしょう。プレゼントを渡せなかったことに対する後ろめたさがあったところに、偶然<あいつ>を見つけて「せめてこれをプレゼントに!」と思いついたのではないでしょうか。

あのね なんで 大事な約束とか
すぐに忘れるくせにどうでもいいことは覚えてんの?

無駄金をつぎ込んで
ゲーセンのぬいぐるみ取るなら
普通に買ったほうがきっと安いよ
あんたバカね
もうやめて帰りましょ帰りましょ もうだめ
後に引けなくなっちゃうよ ねぇ
「君とぬいぐるみ」/コレサワ

 「今月はやばい」と言っていたくせに<無駄金をつぎ込んで ゲーセンのぬいぐるみ>を取ろうとする無計画な彼に対して、人によっては本気で愛想を尽かしてしまう可能性もあります。しかも<大事な約束とかすぐに忘れる>クセもある模様。でも彼女は“なんで<どうでもいいことは覚えてんの?>”とか<あんたバカね>とか言いながらも、どこか嬉しそうにしている気がしませんか? そのまんざらでもない様子は、続く歌詞からよりくっきりと見えてきます。

諦めが本当に悪いんだから
でもそこに救われることも多いな
ほら 両替してきたよ
遊ぶお金あるなら 指輪ください

もうね いいよ 趣味は変わってくのに
あたしの中の君の気持ち変わらないの なんでかな

やばい ほらね 見てて もう取れるから
箱の中のあいつが悔しそうな顔して落ちた 落っこちた
「君とぬいぐるみ」/コレサワ

 ついには彼女も<ほら 両替してきたよ>と協力。そしてUFOキャッチャーに夢中な<君>の姿を見つめながら、同時に<あたし>はいろんな想いを巡らせるのです。彼の諦めの悪さに救われる面も多いこと。本当は<指輪>がほしいこと。いつまでも<あたしの中の君の気持ち変わらない>こと…などなど。さて、そんなことを彼女が考えているうちに、彼は無事に<箱の中のあいつ>をゲットしました!

無駄金じゃなかったよ そう言ってぬいぐるみくれたの
可愛いね これどこに飾ろうかな
それよりあんたさ そんなに使ってさ
あたしになんか 別にいいのに
無駄金をつぎ込んでゲーセンのぬいぐるみくれたの
普通に買ったほうがきっと安いけど
あんたバカね ありがとう帰りましょ帰りましょ 夜だね
後に引けなくなったじゃんか ねぇ
「君とぬいぐるみ」/コレサワ

 無駄金をつぎ込んでゲーセンのぬいぐるみくれた。言葉にしてしまえば、それだけのことです。しかし<あたし>にとって、そのぬいぐるみにはプライスレスな価値があるはず。自分の好きなものを覚えていてくれたこと。必死に取ろうとしてくれた横顔。取れるまでのワクワク感。ゲットしたときの喜び。二人ほっこり満足した帰り道。そういうすべてをひっくるめて、素敵な誕生日プレゼントになったのではないでしょうか。

 また、最後に<後に引けなくなったじゃんか>というフレーズがあるのも印象的。恋愛もまた、UFOキャッチャーに似ているのかもしれません。誰もが本当の愛を掴むために“時間”をつぎ込んで必死になる。ダメなら早めに手を引いたほうがいい。時間をかければかけるほど、後に引けなくなる…。これまで<あたし>もちょっとダメ男な<君>との未来を諦めようとしたことは度々あるのでしょう。でも<後に引けなくなった>からには、根気強く“愛”を掴むために奮闘するしかありません! いつかは二人が<ぬいぐるみ>ではなく、一生モノの愛を掴み取ることができますように…!