僕の心の中、君以外の女性が行方不明。

 2017年8月2日に“UVERworld”が約3年ぶりのニューアルバム『TYCOON』をリリースしました。今作のタイトルには、大物・巨頭・将軍などの意味があり、ボーカルのTAKUYA∞は「今回のアルバムの制作では50曲以上の楽曲を作り、その中から今の自分達を表現したい楽曲をパッケージしたUVERworld史上最も濃厚で、タイトルの通り過去の作品を逸脱する会心の一枚になりました」とコメント。さて、今日のうたコラムではその収録曲から、濃厚な“愛”が綴られている新曲をご紹介いたします!

好きだと 好きだと 言う代わりに
時間ごと君を写真の中に閉じ込めて行った
怒る顔も 困る顔も 悩んでる顔
全部奇跡の一枚のように

もうこれ以上 好きになれないってところまで行って
そこからはどんどん嫌いになれなくなって行って
深く溺れ沈んで 想い膨らみ また浮かんで
君に見とれてる
「SHOUT LOVE」/UVERworld

 まず歌詞を読んで、以前放送されていたドラマ『カルテット』のあるセリフを思い出しました。それは「人を好きになることって、絶対に裏切らないから。(中略) 人を好きになるって、勝手にこぼれるものでしょ?こぼれたものが嘘なわけないよ」という言葉。この歌の主人公もまさに、好きがポロポロとこぼれているのです。最初はその想いが<時間ごと君を写真の中に閉じ込めて>ゆく行動に表れていたのだと思います。

 しかし、心のコップに次々と<好きだと 好きだと>いう気持ちが注がれていった結果、好きはどんどん溢れ出して、彼を<深く溺れ沈んで 想い膨らみ また浮かんで>という状態にさせるくらいの愛の洪水に…。それぐらい、もうとっくに心も身体も超えたレベルで、相手のことを愛しているのでしょう。そして、そんな愛で満ち切った世界で生きる“僕”の心情が、サビでは次のように綴られております。

僕の心の中 君以外の女性が行方不明
本当の意味で僕を満たしてくれた人は居ない君以外
何故こんなに好きになってゆくのかを
隣にいて教えて
「SHOUT LOVE」/UVERworld

愛が溢れ過ぎて自分が泣いてしまうなんて知らなかったよ
本当の意味で僕を満たしてくれた人は居ない君以外
何故こんなに好きになってゆくのかを
隣にいて教えて
「SHOUT LOVE」/UVERworld

 ド頭から<僕の心の中 君以外の女性が行方不明>というキラーフレーズ…!“君”による愛の洪水は、心の中から他の女性の存在なんて流し去ってしまうほどの勢いであり、自分のなかに収まりきらず“涙”になって流れ出てきてしまうほどの量であることが伝わってきます。まだまだ止まることのなさそうなこの想い。こんなにもこぼれた「好き」はやっぱり、絶対に裏切ることはないのでしょう。本当の意味で人を愛するということを教えてくれる1曲ですね…!

僕は
ほんの少しでも 強くなって
ほんの少しでも 長く生きて
ほんの少しも 寂しい思いさせないよ

だから君も
ほんの少しでも 長く生きてね
ほんの少しでも 一緒にいよう
ほんの少しも 離れたくない
ずっと君より ほんの少し強くいるよ
「ほんの少し」/UVERworld


 また、「SHOUT LOVE」が“好き”の勢いや熱量を感じるラブソングだとすると、同じく今作に収録されている「ほんの少し」はもっと静かで、穏やかで、ただ、どこまでも深い深い愛の歌です。きっと、嘘のない愛がやがてたどりつくのが、この歌に綴られているような想いなのではないでしょうか…。濃厚な“愛”が綴られている新曲の歌詞を、是非、じっくり読んで味わいながら聴いてみてください!

◆紹介曲「SHOUT LOVE
作詞:TAKUYA∞
作曲:克哉・TAKUYA∞

ほんの少し
作詞:TAKUYA∞
作曲:TAKUYA∞

◆ニューアルバム『TYCOON』
2017年8月2日発売
初回生産限定盤 SRCL-9467~68 ¥3,700+tax
通常盤 SRCL-9469 ¥3,000+tax

<収録曲>
1 TYCOON
2 Q.E.D.
3 シリウス
4 SHOUT LOVE
5 IDEAL REALITY
6 LONE WOLF
7 DECIDED
8 PRAYING RUN
9 ALL ALONE
10 一滴の影響
11 ほんの少し
12 僕の言葉ではない これは僕達の言葉
13 WE ARE GO
14 Collide
15 奏全域
16 I LOVE THE WORLD
17 エミュー
18 終焉