ふと思った、君のこと、パクチーみたいなやつだな。

 8月9日は「パ(8)ク(9)チー」の語呂から【パクチーの日】と呼ばれております。全日本パクチー協会により制定されたものだそう。さて、今年のその記念日にはなんと、パクチーをテーマに恋愛を描いた楽曲が配信限定リリースされました。シンガーソングライター“Saku”の新曲『パクチー』です!この曲は、彼女が友達とタイ料理屋で恋バナをしていたときの会話をヒントに作ったのだとか。今日のうたコラムではそんな新曲をご紹介!

友達と昨日ランチで
食べてみてふと思った
君のこと

パクチーみたいなやつだな
パクチーみたいなやつだな
変わり者だけどなんだか
気になっちゃう
パクチーみたいなやつだな
パクチーみたいなやつだな
嫌いな人は嫌いだけど
「パクチー」/Saku

 独特な香りから、苦手な人も多いパクチー。しかし、好きな人はとことん大好きで“パクチスト”や“パクラー”という言葉もあるほどです。そして、この歌に登場する<君>をパクチーだとすると、主人公の<あたし>はどうやら後者である模様。友達とランチをしていて思い出してしまうほど、すでに彼女の心は、彼の存在がクセになっていることが伝わってきますね。では、パクチー系男子とは、どんな性格なのでしょうか。歌詞には次のような特性が綴られております。

ちょっとクセがあるけど
意外といいやつかもしれない
モテそうな顔してるけど
意外と中身は草食系

すぐ飲み会は帰っちゃうし
人の話は聞いてないし
よく熱出て会社休むし
「パクチー」/Saku

明日は朝一プレゼン
徹夜で企画書作ってる
結局アイツの分まで
こんなはずじゃなかったのに

まだ熱下がらないのかな
“早く治りますように”なんて
ああ あたし可愛く打てない
チオビタ2本買ったけど
やっぱりイライラしてきた
もう眠たいし…
「パクチー」/Saku

 だいぶ、クセが強いですねぇ!同じ職場のパクチー君は、なんだか恋愛に対しても、仕事に対しても、人に対しても、そこまで熱も興味もないような、フワフワ掴みどころのない印象です。今のところ<モテそうな顔>というところ以外、胸キュンポイントがございません…。それなのに“あたし”はどこを<意外といいやつかもしれない>と感じているのでしょうか。嘘か本当かわからないけれど<よく熱出て会社休む>彼の分まで、どうして<徹夜で企画書>を作って、心配までしてあげているのでしょうか。

ああ どうして今まで
気づかなかったんだろう
傘貸してくれたあの日から
もう止まらないよパクチー
あたしどうしちゃったんだろう
全然タイプじゃなかったのに
「パクチー」/Saku

 その大きな理由は綴られておりませんが、どうやら彼女にとっては<傘貸してくれたあの日>というのが恋のきっかけになっているようです。たったそれだけで!?とも思ってしまいそうですが、普段はドライがちな彼がしてくれたことだからこそ“ギャップ”にヤラれるのかもしれません。また、傘の件は一例であって、一緒に働いていく上で“あたし”は彼のさりげない優しさに気づく場面も多々あったのだとも考えられますね。

 ちなみに“パクチー”というのはタイ語であり、英語では“コリアンダー”と呼ばれております。そこでコリアンダーの花言葉を調べてみると、この植物は【隠れた才能】や【隠れた長所】や【隠れた価値】といった意味を持っているんだそう!それこそがまさに、パクチー君の魅力を表しているのではないでしょうか。職場では人から嫌われることも多いであろう彼。でも彼女はきっと、彼の【隠れた長所】を誰よりよく知っているのです。

パクチーみたいなやつだな
パクチーみたいなやつだな
あああああ
パクチー
あああああ
パクチー
「パクチー」/Saku

 ただし、彼にはクセがあるがゆえに、この恋愛も一筋縄ではいかなそうな予感…。サビの<あああああ>には、今後もちょっと苦労しそうな“あたし”のいろんな気持ちが込められているのでしょう。パクチー君とのラブストーリーがどのように転がってゆくのか、その先の物語が気になる1曲です!みなさんの周りには、パクチー系男子、パクチー系女子はいますか…?