ハンドル握らない左手を握った、私たち大人になったのね。

 10代女子大人気デュオ“Softly”が、2017年6月14日に2ndアルバム『ふたりの距離』をリリース!2016年9月にリリースされた1stアルバム『言えなかったこと。言いたいこと。』では、まだキスにもハグにも手を繋ぐことにもたどり着いていない、ただただ純粋な片想いが歌詞に綴られていました。しかし、今作に詰まっているのは、もうすぐ20歳になる2人が描く恋物語。アルバムタイトル通り、歌のなかの“ふたりの距離”がこれまでとは少し違っているんです。

放課後二人で歩いたときに
あたしはきみが好きだと思ったんだ
この気持ち伝えたいから
Yシャツの袖掴んで そっと
オレンジの夕日が照らす影
手と手繋いでるみたいで...
無邪気に笑うきみが好きだ
「スキナノカナ」/Softly

ポケットの中で はじめて触れた温度は
優しすぎてもう 時間を忘れちゃいそうだよ
ずっと一緒に居たいの
こんなにあなたが好き
こんなにあなたが好き
「ポケットの中」/Softly

 まず、アルバムの入口となる「スキナノカナ」と、2曲目「ポケットの中」のフレーズをピックアップ。<あたしはきみが好きだと思ったんだ>や<こんなにあなたが好き>といった、一点の曇りもない恋心はそのままに、1stアルバムでは見えなかった景色が浮かんできます。1曲目では<Yシャツの袖掴んで>、2曲目では<ポケットの中で>、相手に触れているのです。

 また「スキナノカナ」のラストで描かれている<夕日が照らす影>が<手と手繋いでるみたい>という風景は、そのまま「ポケットの中」の物語へと繋がっているような気もしますね。自分の中で好きだと思うだけではなく、ずっと“言えなかったこと。言いたいこと。”を、ちゃんと伝えるという行動に移したことで、その小さな勇気がふたりの距離をグッと縮めたのでしょう。

今日もあなたの隣に座る私
仕事帰りで疲れてる様子のあなた
見つめる先にあるのは赤と記念に
寄り道したいつもの夜景

ほんの少し窓を開けたせいで
あなたの友達の愚痴が聞こえない
私は「ああ」流すように
曲を変えてボリュームを上げた

愛してる ふてくされた顔も拗ねた顔も全部
隣同士 守りたいよずっと
いつだって あの春に恋に落ちた瞬間もきっと
色褪せないよ 全部
「DRIVE」/Softly

 さらに3曲目「DRIVE」では、仕事帰りに合流してドライブをするカップルの日常が。もう、放課後一緒に帰ったり、ポケットの中ではじめて相手に触れたりして、ドキドキしていた初々しいあの頃とは違います。彼は<仕事帰りで疲れてる様子>ですし、彼女には彼の話を流せる余裕もあるのです。しかし運転席と助手席で<隣同士>のふたりからは、もっとずっと近い心の距離を感じます。だからこそ、歌詞に登場するワードも<好き>ではなく、<愛してる>という言葉に変わったのではないでしょうか。

辿りつく先にあるのは幸せ?
笑って泣いた日々がある
あなたが側にいれば 何回転んだって立ち上がれる
ハンドル握らない 左手を握った
私たち大人になったのね
「DRIVE」/Softly

 大人になっていろんなことが変わってゆく一方で、<ハンドル握らない 左手を握った>というフレーズからは、昔も今も変わらない愛しさが伝わってきます。こうしてふたりは歳を重ね、恋は愛に変わり、そしてその愛は今、幸せにたどり着くために進んでいるのです。まるで同じ車に乗って、同じ景色を見ながら前に進んでいくかのようですね。「DRIVE」というタイトルにはそんな“人生のドライブ中のふたり”という意味もこめられているのかもしれません。
 
 さて、2ndアルバム『ふたりの距離』には他にも、すでに彼女がいる男性に恋をしてしまった女性や、二次元・アイドルに恋をして彼氏をないがしろにしてしまう女性、お母さんになったときの自分を想像する女性など、様々な登場人物が描かれております。そのなかの“私”と“あなた”の距離や恋のカタチを是非、歌詞から感じてみてください…!

◆2ndアルバム『ふたりの距離』
2017年6月14日発売
初回限定盤 UPCH-7314/5 ¥2,600(税込)
通常盤 UPCH-2126 ¥1,800(税込)

<収録曲>
M1.スキナノカナ
M2.ポケットの中
M3.DRIVE
M4.あなたはあえるけど全部ダメ
M5.たとえばあなたと
M6.もしも私がお母さんになったら