僕の方が弱いから、君のせいにばかりしてきたけど…。

 無理をしている方を見ると、周りは心配になってストップの声をかけますよね。でも本人は、今は無理をしなきゃいけない時期だからと思い込み、自分の心を無視して突き進んでしまうことが多々…。人は誰しもそんな時期があるのではないでしょうか。みなさんも時には仕事で、時には恋愛で、心と体が離れてしまいそうになること、ありませんか? 今日のうたコラムでは、そのバランスをどう生きるかが描かれた楽曲をご紹介いたします!5月24日に“コブクロ”がリリースする新曲「心」です。同曲は、60万部を突破した人気小説の映画化『ちょっと今から仕事やめてくる』に書き下ろされた主題歌!

いつから僕たちは はぐれてしまったの?
君と一つだった いつも一緒に風を感じてた

胸の中の暗がり 湿った段ボールの中に
君を閉じ込めていた
黙って僕を見つめる君が 昨日よりも小さくなってる

君は僕の心 生まれた時から共に生きてる
僕の方が弱いから 君のせいにばかりしてきたけど
君を守れるのは 僕しかいないのに
そこから動けない君を置いて 僕はドアを閉めた
「心」/コブクロ

 映画『ちょっと今から仕事やめてくる』は、今の時代に即した“ブラック企業”という重要なテーマを扱った作品です。ブラック企業で働く一人のサラリーマン(工藤阿須加)は、ある日、疲労のあまり駅のホームで意識を失い、危うく電車に跳ねられそうに…。そんな彼を、自らを幼なじみのヤマモトだと名乗る男(福士蒼汰)が救うところから物語が動き出します。そしてコブクロの小渕さんは、元サラリーマンの経験があるため、実際に今作を観て共鳴し、主題歌「心」を生み出したんだとか。
 
 この曲では、<僕>は“体”であり<君>は“心”として描かれているのがわかります。つまり<僕たち>で一人の人間として成立するはずなのです。しかし、いつのまにか<胸の中の暗がり 湿った段ボールの中に 君を閉じ込めて>しまった僕。小渕さんは、サラリーマン時代「働く事で自分を知り、楽しい経験も多くあったが、心はボロボロ、身体だけで出社している様な日もあった」と語っております。その日々はまさに、心を置き去りにして<ドアを閉めた>ような状態だったのでしょう。

心は全てを知ってる そばに居ると苦しくて
いっそ逃げるように 閉じこもってたのは僕だった
不意にこぼれた涙が 連れ出してくれた
「心」/コブクロ
 
 よく、人は忙しいと“心”を“亡くす”と言いますよね。でも「心」の歌詞を読んでいると、心が亡くなることなんてなくて、ただ亡くしたふりをしているだけなんだということに気づかされます。<心は>いつだって生きていて<全てを知ってる>からこそ、僕が本当にダメになりそうないざという時、<涙>に姿を変えて、僕を救ってくれるのではないでしょうか。1番のサビで<君を守れるのは 僕しかいないのに>と歌っていましたが、僕(体)を守れるのもまた、君(心)しかいないのです。

君は僕の心 生まれた時から共に生きてる
僕の方が弱いから 君のせいにばかりしてきたけど
強くなれない日もある 優しくなれない日もあるけど
偽らない君を ずっとこの胸に抱きしめていたい
心が 生きているなら
誰も 一人じゃない
「心」/コブクロ

 また小渕さんはこの曲について「“心と生きること”それが、自分の人生を変えるという事をこの曲を通して、感じてもらえたら嬉しいです」とコメント。今、立ち止まりたくない、考えたくないと無我夢中に生きているあなた。どうか一度、コブクロの「心」を聴いて、自分のなかの“僕”と“君”の関係を見つめてみてください。そして“君”が遠くに離れすぎてしまっていたなら、心と生きるために一歩だけ、君の方へ近づいてみてください。“僕ら”の距離はきっと、近ければ近いほど強いのです!

◆ニューシングル「心」
2017年5月24日発売
初回限定盤【CD+DVD】 ¥2,800+税
通常盤【CD only】 ¥1,200+税

<収録曲>
M-1 心      
M-2 HELLO, NEW DAY
M-3 LIFE
M-4 心(Instrumental)
M-5 HELLO, NEW DAY (Instrumental)
M-6 LIFE (Instrumental)