ふとした瞬間がいつも怖くなる、ひとりになったとき怖くなる。

少し 雨が降ってきたから
急ぎ足で着いた バス停
ベンチは空っぽ
ふとした瞬間がいつも
怖くなる
ひとりになったとき
怖くなる

ひとつ 訊きたいことがあるんだ
最後のキスは 本物?
それとも
まぁいっか どっちでもいいよ
君がいいなら
君がいいなら
君がいいなら
「ベッド・シッティング・ルーム」/宇宙まお

 シンガーソングライターの“宇宙まお”が4月26日にセカンドフルアルバム『ベッド・シッティング・ルーム』をリリース!今作には、平成元年生まれの彼女が、自分たちの世代の日常を強く意識して作った全12曲が収録されております。舞台は、イギリス英語で【寝室兼居間】という意味の【ベッド・シッティング・ルーム】。小さなワンルームに暮らす主人公たちの、恋愛や生活、すべてのドラマが描かれているんです。今日のうたコラムではまず、そんなアルバムタイトルにもなっている楽曲をご紹介。

 この曲に綴られているのは、狭い部屋で同じ時間を過ごしていた大切な人とお別れしたあとの物語。<ふとした瞬間がいつも 怖くなる ひとりになったとき 怖くなる>というフレーズが、雨のようにぽつぽつと心に淋しい染みを作ってゆくようですねぇ…。何が“怖くなる”のかは、いろいろ想像ができますが、これから一生ひとりかもしれない、もう二度と恋なんてできないかもしれない、そんな不安が押し寄せてくるのではないでしょうか。それほど主人公にとって“君”の存在は大きかったのです。

この胸が まだ痛い
君がまだ 隠れてる
この胸が まだ痛い
君がまだ そこにいる

この胸が まだ痛い
君がずっと 隠れてる
この胸が まだ痛い
君はずっと そこにいる

この胸が まだ痛い
この指が 覚えてる
この腕が 求めてる
君をまだ 探してる

その声が 残ってる
君はずっと そこにいる
その時が 止まってる
君はずっと そこにいる
「ベッド・シッティング・ルーム」/宇宙まお

 そして、歌詞の中では<寒い 冬の朝と 渇いた喉 隣で眠る君と 日が射す フローリング>…そういったふとした瞬間がいつもどうしようもなく愛おしかった、と回想もしております。ささいな記憶でさえ、別れてもまだまだまだまだ忘れられない。その気持ちは、ラストで畳み掛けるように繰り返されるサビから伝わってきます。いつかは彼女の“時”がちゃんと動き出すその日が来るといいなぁ…と思いますね。しかし、女性はいざとなれば潔く開き直ることができる生き物でもあるはず!

だらしないのも
煩わしいのも
放っておけば 絡まります
後ろ髪 引かれて
振り返っちゃう前に
はさみよ 思い切り お願い

ヘアカラー
明日から 新しい自分
恋になれば 誰だって
わがまま
ヘアカラー
昨日なら 見えなかったことも
視界はもう
鮮やかにグルーヴする

失ったものは
もう戻らない
未練?ありません
だけどまた
欲しいなら 手に入れればいい

ヘアカラー
明日から 新しい自分
ちょこっとの 勇気で
生まれ変われる
ヘアカラー
昨日より もっともっと好きな
自分になれ
髪なびかせ ゆけ
「ヘアカラー」/宇宙まお

 失恋をして「ベッド・シッティング・ルーム」の主人公のようにどんよりしたモードから抜け出せない方に聴いていただきたいのがアルバム収録曲「ヘアカラー」です!失恋したら髪を切るとはよくありがちですが、ちょっとヘアカラーを変えたり、バッサリ髪を切ったりするだけで、本当に気分を入れ替えることができたりしますよね。複雑に絡まっていたように思っていた失恋後の気持ちも、シンプルな行為で<私は私で生きてゆく>、<未練?ありません だけどまた 欲しいなら 手に入れればいい>という強さに変わったりするんです。
 
 このように「ベッド・シッティング・ルーム」や「ヘアカラー」をはじめ、宇宙まおのニューアルバムはみなさんの生活に寄り添ってくれる楽曲揃いですので、今の気分に合わせてトリドリの歌詞を楽しんでみてください♪

◆ニューアルバム『ベッド・シッティング・ルーム』
2017年4月26日発売
FOCD-0045 ¥2,315+税

<収録曲>
1 サボテン
2 ヘアカラー
3 ベッド・シッティング・ルーム
4 Home
5 女たち
6 会いにゆく
7 セカイイチ☆片想い
8 UCHU TOURS
9 痴話喧嘩
10 向こう岸
11 風のうた
12 夜が明ける