シャッター

ヘッドライトが夜の闇を照らした
ショートカットが夜の風を揺らした
僕は期待してないふりで
不安定な作り笑いを君に見せてた

ヘッドライトが朝の靄を刻んだ
白いTシャツに僕は夢を見ていた
君は期待していた 僕に期待していた
確かにその目を見て答えた

泣いたふたりはいくつになっても
ふたりのままでいられると信じたままで
ふたりは別々になる日のために
瞳のシャッターを切る

テールライトが僕にまたねと笑った
“もっと一緒にいたい”を僕は飲み込んだ
君は期待してないふりで
不安定な作り笑いの僕を笑ってた

例えばどうやって 忘れかけた思いを
あの時の気持ちのままで君に
伝えられるだろう?笑いあえるだろう?
今はもう失くした時間と藍色の朝よ

あの日僕らは いくつになっても
僕らのままでいられると思ってた
記憶の中の 君が昨日になる前に
言葉を 交わそうとする

泣いたふたりはいくつになっても
ふたりのままでいられると信じた
だからふたりは別々になる日の先で
いつかは手を繋ぐ

そんな未来を そんな願いを閉じ込めて
瞳のシャッターを切る
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