花は誰かの死体に咲く

amazarashi

花は誰かの死体に咲く

作詞:秋田ひろむ
作曲:秋田ひろむ
編曲:amazarashi・Yoshiaki Dewa
発売日:2016/02/24
この曲の表示回数:80,256回

花は誰かの死体に咲く
街路樹も染まるから 素知らぬ顔で赤色 裏切られた気分で 寒空の下で
嫌なニュースばかりで 耳を塞いでいたら
発車のベルを聞き逃して 南無阿弥陀仏
母親のあきれ顔 寒々とした旭町 非暴力の近海で爆撃機が飛んで
生活と空想 世俗と現実逃避の成れの果て

人類が誕生し約七百万年 今日までに死んだ人の全ての遺体が
土に埋まってんなら 君が生きてる町も
世界中どこだって誰かの墓場なんだ
ぞっとしない話しだが それに救われたんだ
高層ビルもアパートも墓標みたいだ
憂鬱も悲しみも思い出も 分解してくれないか

綺麗でもなんでもねえ 小さな花が咲いた
君の無様の肯定 やむにやまれず生きて 名付けられもしないで
捨てられた生ゴミも 悔やみきれず死んでも
叶えられる事なかった誰かの夢も
一つ残らず土に還るのだ 花は誰かの死体に咲く

町が夜を追い出そうとするから夜空の下 大げさに騒いでは炎を焚いた
ビルの明かり 街灯 電飾看板など ついに都市は孤独を克服したのだ
それでも田舎の夜を 一人で彷徨うより
募る都市の寂しさは一体なんだろう
きっと人と比べてしまうから 僕の幸福は相対的だった

綺麗でもなんでもねえ 汚れた友が笑えば
僕の失敗の肯定 選べなかった道で 恥も外聞もねえ
抱きしめたあの人も 向かい風の嘲笑も 讃えられる事なかった君の勝利も
一つ残らず土に還るのだ 花は誰かの死体に咲く

かつての戦場に人が営んだとて 悲惨な事件の現場に花手向けたとて
捨てられた町に未だ木々が根付くとて 祖父へのお供え物に虫がたかるとて
虚しさに生きてその最中に笑えよ さよならは一瞬だその最中に歌えよ
朽ちる命抱きしめて泣きじゃくる晩は 踏みしめてる土に祈れ生命賛歌

綺麗でもなんでもねえ 命が今日も笑えば
人の傲慢の肯定 逃れられぬ命を 逃げるように生きてよ
笑い合えたこの日々も 失くした日の痛みも
なんとか死にきれそうなこんな人生も
一つ残らず土に還るのだ 花は誰かの死体に咲く

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