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LIVE REPORT

木村カエラ

木村カエラ Zepp Tokyo

2007年10月23日
@Zepp Tokyo

みんなをお腹いっぱいにさせたいという想いから“Gepp(ゲップ)Tour”と題された、何とも皮肉ったZeppツアーの最終日は自身の誕生日前日、そしてシングル「Yellow」の発売日前日。何かが起こりそうな期待感に満ちたライヴだったが、木村カエラは、その予想を超えた最高にキュートでハッピーなステージを観せてくれた。「誰」「TREE CLIMBERS」とスタートからスリリングな雰囲気漂う楽曲で攻めてきたかと思えば、「sweetie」「You」とマシュマロみたいな柔らかくも甘い楽曲で魅了する。それは、まるで小悪魔が観客をもて遊んでいるかのよう。軽やかなステップで踊る彼女は、ファンの誰よりもライヴを、そしてバンドの演奏を楽しんでいた。その姿はただただ純粋なROCK KIDSで、アッパーなロックチューン「Yellow」での彼女のはっちゃけぶりに感化されてか、観客はまるでクラブのように誰もが気ままに踊り出していた。ステージの彼女に向かって“可愛い!”と叫ぶファンもいるが、華奢とはいえ“ROCK”な芯の通った体から放たれる、強く、破天荒なパワーを持つ彼女は“可愛い”だけで済まされない。彼女は興じてその自らのパワーで自身を唯一無二のロックアーティストへと変貌し、観客のテンションを高らかに上げて行く。アンコールを含む全21曲はあっと言う間で、終演後も長い時間余韻に浸っていた。