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結局、最強なのは
“馬鹿”だなとも思うんですよ!

では、ここからはニューシングル「WanteD! WanteD!」についてお伺いしていきます。タイトル曲はドラマ『僕たちがやりました』のオープニング曲ですが、どのようなテーマを芯に歌詞を書き下ろしましたか?

大森:日常がだんだん壊れて逃げるドラマなので“疾走感”というワードは、ドラマサイドの方とお互い共有していましたね。あとは高校生が主人公なので、若者ならではの焦燥感とか、周りには言えないピュアな部分とか、ちょっと脆く柔な面を描きながら、必死にもがいている感覚が伝わればいいなぁと思って書きました。

主人公のトビオは、悪い奴ではないけど、夢もやる気もなく「そこそこ楽しく生きてりゃいい」という思考の高校生ですよね。でもおそらく元貴さんは高校時代、真逆のタイプだったのではないでしょうか。

photo_02です。

大森:おっしゃるとおり(笑)!僕は“そこそこでいいじゃん”みたいな奴らが大っ嫌いでした。まぁ自分がそういう人たちをケッって思っていた分、向こうからしてもわりとめんどくさいタイプだったと思います。今となってはもう腹が立つ次元は卒業しているんですけど、近くにいたら…やっぱり苦手でしょうねぇ。でも夢を追いかけたり、やりがいを見つけたりすることってすごく面白いことだけど、強要するものじゃないよなとも思うようになりました。

ただ、こちらは夢を持つことを強要しないのに、夢をバカにしてくる人は多いですよね。そうすると夢追う側も歌詞のように<やる気もがれて 傷ついたから 「あぁもう辞めだ」>となってしまう悪循環もあるんですよね。

大森:どうして夢を追うピュアな気持ちを潰しちゃうんだろうって思います。あとどこの学校にもやっぱりイケてるグループとイケてないグループってあるじゃないですか。イケてるグループは、周りを自分らの空気にしたがるところがあるので、それに負けちゃう子も多いんですよね。でも、イケてるって言っても結局、中心になるのは一人くらいで、取り巻きの連中がわりと無理をして出来上がっているものだと思うんです(笑)。ノリ悪いと思われたくないからとか、嫌なこと言われたくないからとか、そういうのって…うーん、どうなんだろうって。難しいですけど。

たしかに…。そういった現実もサビの<僕らは逃げている>というメッセージに繋がりますね。

大森:そうそう、他人から何か言われることを恐がりすぎているというか。僕は大きな夢に向かってゆくなかで傷つくのは本望だと思っていて、その考え方は中学のときからずっと変わらないんですよね。だから、やりたいことがあるのに周りの目を気にして、本当の自分から逃げてしまうのはすごくもったいないなぁって。でも、高校生だからそうなってしまうところもあるんですかね。今年の初め、成人式で当時の友達に会ったりしたんですけど、なんか、みんな大人になったなぁ、話しやすくなったなぁってちょっと俯瞰して思ったんですよ(笑)。友達としてフラットに話せるようになっていたのが嬉しかったですね。

また、歌詞には一番に<お馬鹿なふりをしてゆらゆら生きている>、二番に<あの子は馬鹿でスラスラ生きれている>というフレーズが綴られています。根本には“馬鹿でいること”に対しての「違うだろ!」という気持ちがあるのでしょうか。

大森:あります、あるんですけど…、二番で歌っているとおり、結局、最強なのは“馬鹿”だなとも思うんですよ!もう、鈍感な子ってマジで最強だから。いろんなことに対する心のアンテナはやっぱり人それぞれで、敏感だから偉いとか、気づけるからすごいとか、そういうことじゃないとは思っているし。だから、歌詞の中では“馬鹿”ってトゲのある言い方をしていますけど、アンテナを立てないでも生きていける子は生きやすいだろうなぁって、どこか羨ましいんです。

インタビューでこんなこと言ったら身も蓋もないですけど…、音楽がなくても生きていける人生だったら楽だったのになぁって思うことありませんか(笑)。

大森:あはは!でもそれわかります(笑)。普通に友達とご飯に行ったりして「あー、こいつになりてぇなぁ…」とか思いますもん。いろんなことにアンテナを張って、考えて、それを音楽にして、たくさんの人に聴いてもらうというお仕事をさせてもらっているんですけど、なかなかバランスが難しいときもあります。でもまぁ、やっぱり音楽でしか自分を表現できないし、ふさぎ込んでもそれを曲で放出することができるって、幸せですね。

「WanteD! WanteD!」の歌詞は、子どもと大人の狭間にいる若者たちに向けられているように感じますが、同時に<ツマラヌオトナドモ>や<綺麗な大人>というワードは、皮肉として大人にも刺さりますね。

大森:これが一年後二年後となると、言葉の選び方が変わってくるんでしょうね。今の自分にしか書けない歌詞なんだろうなぁと思います。僕はバンドを始めたのが16歳で、18歳でメジャーデビューして、今年21歳になるんですけど、なんか大人の境界線ってものがイマイチよくわからないわけですよ。一応、社会人=大人という定義が世の中にあると思うんですけど、稼げるようになったら大人ってわけでもなくて、難しいなぁって。どんなに年を取ったって、精神的には小学何十年生みたいな人もたくさんいるわけじゃないですか。でも、理想像を無理に作っていく段階はまだ子どもで、やっぱり自分のことをしっかりわかってあげられているかということが、大人としての一つのラインなのかなぁって思っています。

元貴さんには、どんな大人の理想像がありますか?

大森:えー、難しい!いろいろあるけど…、柔軟な大人でありたいなとはすごく思います。自分がこうだったからあーだとか、過去にどうだったからあーだとかは言いたくないというか。やっぱり年月と共に世の中の物事や価値観は変わっていくと思うので、その時代に合った生き方ができればいいですよね。

では、身近なところで<綺麗な大人>というと、思い浮かぶ方はいらっしゃいますか。

大森:それも難しいなぁ(笑)。でも、うちのお母さんって普遍的な人なんですけど、僕よりもずっといろんなことに対するアンテナが敏感で、そこはとても尊敬していますね。幸せな気持ちとか悲しい気持ちにも嘘がないので、そういう大人は素敵だなぁと思います。

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