2016年は年明けから、不倫だの解散だのとショッキングなニュースが立て続けに飛び込んできましたが、2017年はなんだかおめでたいご報告が多いですね! 音楽界で言えば、“SEKAI NO OWARI”のSaoriさんは俳優の池田大さんと結婚。同じくセカオワメンバーのNakajinさんは一般女性の方と婚約。さらに“AAA”の伊藤千晃さんは入籍と妊娠を発表し、“OKAMOTO’S”のオカモトレイジさんは女優の臼田あさ美さんとの結婚しました。今後もまだまだ幸せなニュースが続きそうな予感…。そこで、歌ネットでも今回の特集では<結婚>をテーマに【ウェディングソング】に注目してみました!
順位
曲名
歌手名
歌詞閲覧数
1
キセキ GReeeeN
4,720,270
2
花束 back number
4,559,047
3
トリセツ 西野カナ
3,710,649
4
君に届け flumpool
2,012,710
5
家族になろうよ 福山雅治
1,862,353
6
Butterfly 木村カエラ
1,523,083
7
Wherever you are ONE OK ROCK
1,505,263
8
365日のラブストーリー。 ソナーポケット
1,411,904
9
春夏秋冬 Hilcrhyme
1,372,438
10
for YOU。 ハジ→
1,285,325
11
ありがとう いきものがかり
1,249,567
12
One Love
1,235,609
13
やさしさで溢れるように JUJU
1,190,464
14
ORANGE RANGE
1,175,094
15
3月9日 レミオロメン
1,171,015
16
未来予想図II DREAMS COME TRUE
1,123,735
17
愛をこめて花束を Superfly
1,111,469
18
星野源
1,061,003
19
中島みゆき
1,040,958
20
Soup 藤原さくら
975,703
※様々なサイトや音楽番組でよく紹介されている結婚ソングを参考に、“歌詞アクセス数の
 多い順”に、2017年度版の【歌ネット的・ウェディングソングランキング TOP20】を制作。
往年の名曲から、最新曲まで並んでおりますねぇ。どの曲もウェディングソングにピッタリ♪ 聴いているだけでホッコリした気持ちになってきます。しかし、よくよく歌詞を読んでみると…、実は「指輪」「教会の鐘」「白いドレス」「夫婦」「プロポーズの言葉」など、具体的に“結婚”を匂わせるワードが登場する楽曲は、下記の3曲だけだった事がわかりました。
<結婚ワードを含む3曲>
いつかお父さんみたいに大きな背中で
いつかお母さんみたいに静かな優しさで
どんなことも越えてゆける
家族になろうよ
君は今誓い 愛する人の側で
幸せだよと 微笑んでる
確かなその思いで 鐘が響くよ
恋をしたの貴方の 指の混ざり 頬の香り
夫婦を超えてゆけ 二人を超えてゆけ
一人を超えてゆけ
」/星野源
 今回ランクインしている曲のほとんどは、<自分→大切な相手へ>向けて「ずっと一緒にいようね」「何年経っても愛し続けるよ」といったメッセージを込めた歌詞であり、ウェディングソングと言いつつ、まだ結婚段階ではないカップルの幸せラブソングとしても聴ける楽曲となっております。

 しかし先日、テレビ番組で取り上げられていた40代〜60代にとっての代表的な結婚ソングは、チェリッシュ「てんとう虫のサンバ」や長渕剛「乾杯」、吉田拓郎「結婚しようよ」、Sugar「ウエディング・ベル」、小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」など“会場にいるみんなで結婚を祝う”ための楽曲や直球の“結婚ワード”が綴られている楽曲が多数。では、どうして今人気のウェディングソングでは歌詞の内容が変化してきているのでしょうか。
現代では、2組に1組が【ナシ婚】…?
【ナシ婚】とは、入籍しても“結婚式や披露宴を行わない”結婚のカタチ。日本では21世紀に入ってからそのような夫婦が増加し続けており、今や入籍した方の約半数が【ナシ婚】という現状だそうなんです。そうなると、会場での友人による余興なども必要ないため<友人→結婚する当事者へ>贈る楽曲も減っていきますよね。ランクインしている楽曲ですと、そのタイプは木村カエラ「Butterfly」のみ。

そして、SNS世代は結婚式や披露宴よりも、
FacebookやInstagram、Twitter、カップル動画アプリなどを通じて入籍の【ご報告】を行うことが非常に多いのです。その際にBGMとして使いやすいのが<自分→大切な相手へ>タイプのラブソングなのでしょう。こうして現代のウェディングソングはまず“使われ方”や“聴かれ方”が変わってきているんですね!
そもそも“恋愛”≠“いつかは結婚”。
さらに、必ずしも“恋愛”=“いつかは結婚”の方程式ではなくなり、結婚の定義もどんどん多様化しています。近年のドラマでも『○○妻』、『偽装の夫婦』、『逃げるは恥だが役に立つ』など新しい夫婦のカタチや結婚の意味を考えさせられる作品が多いですよね。そのような価値観の広がりにより、古典的な結婚のイメージで描かれた【直球ウェディングソング】が減ってきた…とも考えられそうです。。
男性「結婚って、なんだと思います?」
女性「愛着。愛がたどり着くところ。」
ドラマ『荒地の恋』(2016年)という作品にはこんなセリフがありました。
今回、『歌ネット的・ウェディングソングランキング TOP20』にランクインした楽曲も同じように、純粋にその“愛がたどり着いた”ときの想いを描いているというところも、多くの方に愛され続けている理由だと言えそうです。形式的な結婚のイメージを越えた【ウェディングソング】なんですね!
【友人→結婚する当事者へ】タイプ
「愛を叫べ」 嵐
いまアイ・ラブ・ユーを 最愛なる人へ
あいつはおまえにお似合いさ みんな降参だぜ
こんなに乾杯 愛されて オー!拍手 喝采 幸せって
きっとこれだろ泣けるぜ ベイベー
素晴らしい未来へ 鐘を鳴らせ
「Dear Bride」 西野カナ
真っ白に輝くドレス姿に
目を合わせるのも少し照れくさいけど
今まで一緒に過ごした時の中で
一番可愛いよ 綺麗だよ
前述した、木村カエラ「Butterfly」タイプ。友人から贈る最近の“ザ・ウェディングソング”です。ただ、やっぱり現代ではちょっと珍しい歌詞である印象を受けますよね。もしかしたらラブソング職人の“西野カナ”は、どんどん少なくなっているテーマだからこそ、あえてここで“親友の結婚の祝福”を歌にしたのかもしれません…!
【家族→結婚する当事者へ】タイプ
「うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)
竹内まりや
願うことはただ一つ どんな時も支え合って
笑顔絶やさずにいてね パパと私がそうだったように
これからは彼と一緒に 新しい歴史を刻む
あなたがくれた楽しい日々への 「ありがとう」があふれ出す
その門出に拍手送らせて 素敵な未来が待ってるように
私たちにとっては今日が 最高にうれしくてさみしい日
Your Wedding Day
「親父の一番長い日」 さだまさし
思い出かかえて お袋が続く
涙でかすんだ 目の中に僕は
今までで 一番きれいな妹と
一番立派な 親父の姿を
刻み込もうとしていた mm…
兄貴として mm…息子として
【結婚する自分→家族へ】タイプ
「心を込めて花束を」
サザンオールスターズ
夢追う無邪気な子供の頃に
叱られた理由(わけ)が今解るの
今日まで幸せくれた
パパとママに花束を
「ハッピーサマーウェディング」
モーニング娘。
父さん母さん ありがとう (Hi!)
大切な人が出来たのです
「秋桜」 山口百恵
こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが浸みて来る
明日嫁ぐ私に苦労はしても
笑い話に時が変えるよ
心配いらないと 笑った
このような家族に向けたウェディングソングは、<友人→結婚する当事者へ>贈るタイプの楽曲以上に今、少ないですよね。現代では、昔ほど家族が恋愛や結婚に介入しなくなっていますし、“お見合い”というものもかなり衰退しているそうです。やはり、そういった結婚のカタチの変化も関係しているのでしょう。でも、現代版の<親→子へ>向けたウェディングソング…聴いてみたいですね!
【元恋人→結婚する当事者へ】タイプ
「結婚するって本当ですか」
ダ・カーポ
結婚するって 本当ですか
あなたに寄りそう その人は
白いエプロン 似合うでしょうか
もうすぐ あなたは遠い人
できたらあなたの
胸の中 戻りたい
「そのドレスちょっと待った」
back number
もしもあの時僕が強がらずに電話をかけられてたら
その鐘を鳴らす君のとなりには
「ドレス似合ってるよ」と
ニヤニヤする僕がいたのかもしれないね
君は今どんな顔して笑ってるの?どんな気持ちで
どんな相手と どんな言葉で誓ってるの
…切ない!別れ方や自分の現状にもよりますが、みなさんなら別れた相手が他の人と結婚するという話を聴いたとき、どんな気持ちになりますか…?終わった関係とはいえ、「どうかお幸せに」という感情と共に、「もしもあの時、別れていなかったら…」なんて“タラレバ”後悔もしてしまいそう。そんな失恋ソングめいたウェディングソングもまた違った魅力がありますね。
「ハナミズキ」/一青窈 〜この名曲、ホントに結婚式の定番ソング…!?〜
上記のランキングには入りませんでしたが、この曲は定番のウェディングソングとして多くの感動の場で愛されております。でも、よく歌詞の全文を読んでみると思いっ切り【片想いソング】なんですよね…。「君と好きな人が 百年続きますように」というあたたかな願いに辿り着くまでには、次のようなフレーズが登場します。
夏は暑過ぎて 僕から気持ちは重すぎて
一緒にわたるには きっと船が沈んじゃう
どうぞゆきなさい お先にゆきなさい
僕の我慢がいつか実を結び
果てない波がちゃんと止まりますように
君と好きな人が 百年続きますように
つまり、自分が身を引いて、我慢してでも、好きな人の幸せを祈る歌…?また、単純に“船が沈む・先にゆく・我慢”といったワードが、夫婦の門出の場にはネガティブすぎるというのもあります。ただ、言葉になっているものだけが、伝わるすべてではありませんので、そこにただ「君と好きな人が 百年続きますように」という想いがあれば、これはもう正真正銘の【ウェディングソング】なのでしょう。みなさんは、どう思われますか…?