メメント・モリ

生きるのが素敵なことなら 随分皮肉だ
泣きながら生まれる僕ら 今ならその理由(わけ)も分かるよ
平均27億秒の旅路の始まり
またの名を死ぬまでのくだらない暇つぶし

僕にはいらない 永遠はいらない
終わりのない悲しみ 痛みになんて
耐えられそうもないから

死にゆく日を待ち焦がれてる
終わりがあることに安堵してる
それならばと まだ歩けてる
行き着いた最果てで
正しく朽ちさせて

「永遠の命があるなら」そんな空想に
心躍らせたのは過去 今ではその価値も分からない
およそ81億人の中で声上げて
それを欲しがる人は きっと今が幸せな人

僕には足りない どうしても足りない
長い長い旅路を生き抜くだけの幸せさえ

こんな僕を笑いますか?
哀れだと蔑みますか?
別に構いはしないさ
これが僕なりの生き方
不器用な僕なりの詩
絶望ではなく 希望の詩だから

いつの日にか来る旅立ちを
希望と呼ぶことは罪でしょうか?
それでもほら 皆 歩いてる
行き着いた最果てで
静かに眠るのさ
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