Woman

今日が昨日に変わる頃 女はようやく帰り着く
集合ポストにはどうせ ご利用明細とピザ屋のチラシ
それだけ

ヒールがやけに響くから 女は抜き足差し足で
滑稽な姿だけれど いつの間にやら慣れてしまった
ダサいな

会社のトイレばっか磨いて 家のトイレ汚れてく日々です
どこまでやれるんだろう 考えては寝落ちして

朝が来るたびに
もしかして 期待して 目を開けて
無駄になったっていいじゃないか
何度だって始まれ
また不器用につまずいて 馬鹿だなぁって笑っている
そうして強くなれ

胸を張れずに見栄を張り 女はしばしば間違える
失ったものを数えては 分かった気になって泣いたりしてる
不思議ね

すぐに忘れてしまうから 女は何度も繰り返す
ワインレッドの爪だけが 剥がれかけてるわけじゃない
よく見て

平積みされなきゃ気付けなくて 思考停止 怖くなる日々です
目まぐるしい変化に 戸惑ってて当たり前

夜が来るたびに
迷わずに 確実に したたかに
光を灯し 策を練って
唇に歌を
誰にも邪魔なんてされない たったひとつの旋律
そうして守り抜け

突然来るだろう
そのときに 慌てずに 大胆に
イメージだけはぬかりないさ
背中に勇気を
思い込みなんて取っ払って

朝が来るたびに
もしかして 期待して 目を開けて
無駄になったっていいじゃないか
何度だって始まれ
また不器用につまずいて 馬鹿だなぁって笑っている
そうして強くなれ
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