コバンザメ

サンドウィッチを 片手にくちゃくちゃ言わせて
頬杖つけば またこの娘らは始める
「アイツの彼氏はやばいくらいダサいよ」
「マジで無理だよね」とか 目配せして笑ってる

人をネタに高め合います仲間意識!
ニセモノのまつげをバサバサ揺らして
隣のこの子も 必死なリアクション イタイね…
顔色伺ってばっかで疲れないのかな?

そんなふうに考えながらも
話をふられれば賛同して
案外うまく笑えてる 私までなんか嫌になるよ

わたしは
Ah…コバンザメ もう
「誰に何を言われたってさ 関係ない」
って思いたい?思いたい…思いたい。思いたい!
誰の為に?自分の為に
今は小さなコバンザメ 息を潜めてさぁ

“うちらってマジ最強すぎ”

ランチを済ませれば
「誰かメイク直しにいこ」って
一人でできないんかって呆れるくせに
誘われないと焦り出す始末
気にしてないフリして 携帯触るしかない

何をするにも ぴったりくっついて
肩組んで 腕組んで 仲良い感出さなくても
笑いたい時 笑い合えるような
そんな人が一人 いればいいだけ

わたしは
Ah…こんなんだけど もう
「友達」って胸を張って言える人がいるよ
と願いたい…願いたい。願いたい!胸が痛い
なぜなのBaby…なのに、わたし
まるで小さなコバンザメ 息もできないな

べつに誰かのせいにしてるわけじゃない
興味のない話にだって 相槌うって馴染もうとして
でもなんのため? 誰のため? 無理矢理笑ってるんだっけ?
そんな声に 正直でいたかっただけ

Ah…コバンザメのよう
誰かに縋って生きていくのはやめだ

Ah…コバンザメ もう
「誰に何を言われたってさ 関係ない」
って思いたい?思いたい…思いたい。
思っているんだよBaby あの子とは違うの
わたし小さなコバンザメ 今日も泳いどこ
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