旅立ちの歌

古い港は 夜明け間近
誰にも告げず 家を抜け出した
まだ醒めやらぬ 家並(やな)みを抜け
海へと続く ひとすじの道

ここからはひとりきり
孤独な旅が始まる

わたしを包み 育ててくれた
暖かな手に 別れ告げて

おだやかな日々 幼なじみ
笑いこぼれる 南向きの窓
できることなら このままずっと
ここにいたいと 願っていた

でも大きな世界へと
心はもう急いでる

誰のためにか 何のためにか
わからぬままに 漕ぎ出す舟

風叫ぶ海原へと
心はもう急いでる

さよなら みんな さよなら 町
さよなら いつか 帰る日まで

さよなら みんな さよなら 歌
さよなら いつか 帰る日まで
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