贈りものには愛がある

「つまらないものですが」なんて
言葉の意味も分からず
子供の頃は無邪気に
大人ぶって言ってたけど

今ならちゃんと分かる
カタチに出来なくて溢れた
入りきらない想いの
もどかしさだということ

雨上がりの虹の空も
夕陽が茜色に染める街も
当たり前な その全てに
あなたを思い出して 心込めて届ける
贈りものには 愛がある

「たいしたものじゃない」と
いちいち電話の向こう側
付け加えられて届く
故郷からの荷物は

いつも住所のとこに
不器用で真面目なあなたの
懐かしいクセのある字を
見つけるだけで嬉しくて

春の風に 夏の雲に
秋の落ち葉に 冬の真綿雪に
離れてても 感じてるよ
返しきれないほどの あなたからの優しさ
かけがえのない 愛でした

行き場のない怒りをあなたに
ぶつけた日もあったし
嘘ついたことだって沢山あるから
悲しませたね 困らせたね
それでも抱きしめてくれたあなたへ…

雨上がりの虹の空も
夕陽が茜色に染める街も
ただ忙しく 過ぎるけれど
「今度帰るからね」と 手紙添えて届ける
贈りものには 愛がある
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