わすれ花

ひとりになった 淋しさは
たとえば冬の桜花
想い出だけが 風に鳴り
木枯らしに咲く わすれ花

やさしかったわ あなた
わたしのわがまま 笑ってきいて
強い人よね あなた
さよならの駅で わたしの首に
マフラー巻いて 抱きしめた人

ふるさと行きの 汽車の窓
いっしょに泣いてくれる雨
愛された日の ぬくもりが
流れて消える 町あかり

うれしかったの わたし
誰かと暮らせる 女じゃないと
決めていたのよ わたし
季節から外れ 咲く花のよう
どこかできっと 咲いてゆきたい

人は別れた時に
自分の本当の 姿が見える
ひとりぽっちに なって
あの人の良さを 数えあげてる
帰らぬ恋と 言い聞かせても
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