青年の主張

そうだ 僕らの手の中には 未来なんてなかったんだ
今が良ければいい 明日のことなんて分からない
そう言って昨日に片足を残している

吹奏楽の音が流れた放課後
あの日々を思い出していた

本当は知ってた あの大人達も人間だって
ただ不自由なようで 実は守られていたって
教室の隅 隠れて聴いた あの曲が言ったように
生きててよかった そんな夜を探してた

嫌いだったわけじゃないんだ ただ矛先が欲しかった
背が伸びていくにつれて 押し付けられた「責任」の二文字
気持ちだけが追いつかなくて 周りは大人になってる気がして
僕は一人だった

本当は知ってた いつかは全部終わるんだって
いつまでも子供で 許されるわけないって
でもまだ大人にはなれなくて 背伸びしてみたけど
未来はまだ見えず

本当は知ってた あの大人達も怖いんだって
それでも何もない顔で 戦ってるんだって
昨日に残していた足を前に 踏み出してみるんだ
僕らは僕らだけの 未来を探していく
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