アリア

あの日の些細なため息は ざわめきに飲まれ 迷子になったよ
ありふれた類だったから どこに転がったって その景色の日常

言葉は上手に使ったら 気持ちの側まで 近付けるけれど
同じものにはなれない 抱えているうちに 迷子になったよ

僕らはお揃いの服を着た 別々の呼吸 違う生き物

見つけたら 鏡のように 見つけてくれた事
触ったら 応えるように 触ってくれた事

何も言えなかった 何を言えなかった

曲がって落ちた紙飛行機 見つめ返せなかった まっすぐな瞳
夕焼けとサイレン 帰り道 もう痛まないけど 治らない傷

あの日の些細なため息は ざわめきに飲まれ 迷子になったよ
名前を呼んでくれただけで 君と僕だけの 世界になったよ

僕らの間にはさよならが 出会った時から育っていた

笑うから 鏡のように 涙がこぼれたよ
一度でも 心の奥が 繋がった気がしたよ

見つめ返せなかった 忘れたくなかった

笑うから 鏡のように 涙がこぼれたよ
一度でも 心の奥が 繋がった気がしたよ

冷えた手が 離れたあとも まだずっと熱い事
見つけたら 鏡のように 見つけてくれた事

あの日 君がいた あの日 君といた
何も言えなかった 忘れたくなかった
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